食品表示検定上級試験関連ブログ

食品表示制度が大きく変わって行く中で、食品表示検定上級試験が注目されています。この対策や食品表示基準について書いています。

食品の原材料表示 遺伝子組み換え2

かなり時間を空けてしまいました。

 先日、消費者庁農林水産省食品安全委員会合同の遺伝子組み換え制度に関する説明会に行ってきました。

 

 この遺伝子組み換え表示制度の説明会は、2020年の新法対応、2022年の原原対応につづく第3弾として予定されている法改正です。

 現在の遺伝子組換え表示制度を誤解を恐れず簡単にいうと、遺伝子組み換え品は当然、表示義務あり。組み換え品と非組み換え品を分けていない不分別品も表示義務あり。そして、スーパーでよく見る納豆の遺伝子組換えでないの表示は任意表示となっています。

 今回の法改正では、この任意表示の部分が変更予定されています。任意表示は、現在、100%非組換えでなくても、最大5%までの意図せぬ混入は認めるというものです。すなわち、95%でも非組換えと表示してもかまわないということになります。しかし、これでは一般消費者の誤認を招くということで、改正案では、100%でなければ、非組換えと表示できないこととする様に変更するそうです。

 現在の非組換えの根拠は、いわゆるIPハンドリングにより社会的検証で担保されていました。改正後は、科学的検証を根拠とするそうです。ですが、定量試験ではなく、定性試験で陰性であれば表示できるという新たな検査方法を国立研究所で作成中という事でした。そのため、社内、社外での検査結果が陰性であれば、非組換えと表示できることとなりますが、公的機関が収去しこの公定法で陽性であれば、食品表示基準違反として取り扱うということでした。

 従って、公定法での科学的検証結果が常に陰性となるようにするためには、今後は、遺伝子組換え作物の商業的栽培を行っていない国の原材料を確保するなどの対応が求められることとなりそうです。

 

個人的な感想ですが、食品表示法が優良誤認を起こしており、景品表示法に抵触している、そんな気がしました。これと類似のことは、栄養成分でも発生している気がします。そのため、強調表示はこのことを十分理解していないと表示値が基準逸脱を起こしかねない気がしています。

 

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