食品表示検定上級試験関連ブログ

食品表示制度が大きく変わって行く中で、食品表示検定上級試験が注目されています。この対策や食品表示基準について書いています。

複数の加工食品を詰め合わせた場合

こんにちは。上級食品表示診断士のmgoloです。

最近、消費者の嗜好や売上目的でしょうか、詰め合わせの加工食品の販売が増えて来ているように感じます。

そこで、今日は、複数の加工食品を組み合わせた商品の原材料名、内容量、栄養成分表示について触れてみたいと思います。

原材料名については、第3条にある通り原則、使用した原材料を重量順表示しますので、組み合わせであっても重量順表示となります。また、「出来る規定」として第3条では複数の加工食品を使用する場合は、各構成要素となる加工食品の一般名称に括弧を付して、その最も一般的な名称で記載する事が出来るとなっています。

わかりやすいのが、食品表示基準Q&A加工ー62と加工ー63です。自社製造と仕入れ品に分けて記載されています。また、加工ー248も「出来る規定」で書かれています。

次に内容量です。基準では、計量法の規定により表示することとなっており、内容総量をkg、mlなどの単位で記載する必要があります。この時、各加工食品ごとの重量の表示は任意となりますので、保証できないのであれば記載は控えた方が良いでしょう。代わりに個数保証であれば、各々の個数を併記する方法もあり、実際そのようにしているものも見かけます。このあたりは、計量法のQ&Aに近い内容が記載されています。また、加工ー248にもありますが、消費者に分かり易い任意の表示として記載されていると思われます。

最後に栄養成分です。こちらも基準では、各加工食品ごととするか、各加工食品をまとめて一つで表示するなどの細かな書き方は記載されていません。しかし、Q&Aの加工ー 249 では各加工食品ごとに記載する事とあります。従って、基準に従うも良し、Q&Aに従うも良し、どちらでも良いと思いますので、消費者により分かりやすい表示方法を選択する事が良いと思います。

Q&Aは、最終改正平成31年3月1日消食表第72号を参照しています。

 

 

安全と安心について

こんにちは、上級食品表示診断士のmgoloです。

今日は、安全と安心についてです。

どこの食品メーカーも社会から求められる事として、安全で安心出来る商品を供給する事が前提としてあります。こういった事が品質として保証されているから、安心して購入、食べる事ができます。

安全は一般的に科学的で客観的なものとされています。安心は個人の主観的なものと考えられています。しかし、安全について、辞書で調べると、不利益や損害を被る心配のない状態とあります。ここで、心配という言葉が出てくるということは、安全も、個人の主観によるものである事が伺えます。主観的であるということは、非常に抽象的な説明しかできなくなり、具体的にどのように安全を保証すれば良いのかが、わかりにくくなります。

そこで、安全の定義が必要となります。ISOガイド51では、安全についての定義があり、受け入れられないリスクがない事と定義しています。従って、ここではゼロリスクという考えではなく、社会がどの程度のリスクなら許容できるのか、また、どの程度のリスクであれば許容できないのかを判断し、受け入れられないリスクのない状態を安全とする事となっています。

この議論がなされる事で、抽象的であった安全は、具体的かつ定量的な基準が設定できる事となります。そして、この基準を設定し、守られる事で社会の安全を保証する事ができるようになります。

組織と管理について

こんにちは、上級食品表示診断士のmgoloです。

今日は、アセスメントに関連して組織と管理についてです。

まず、管理職は、細かな確認、手続きを行うのではなく、方針(ポリシー)によって統制を行うべきだと思います。権限については、方針に関わること以外、部下に委譲することが理想だと思います。そして、組織は簡素であるべきです。効果的な仕組みの構築や成果を妨げるような複雑な組織となってはならないと思います。

平時の活動というのは、管理によって支えられています。管理の運営面では、規則、指示が正しく実行されなければ、言い換えると、正しく実行されるように配慮しなければ、これは形骸化してしまい、目標を達成できないでしょう。

管理はリーダーシップの最も重要なもののひとつです。管理の原則は、目標達成のためメンバーと協力することです。この協力には、関係者全員が同じ目標を認識し、規律を維持し、効果的な仕事を行い、忠誠心を確保する事が必要です。

管理者として成果を出すためには、短期と長期的なスパンで出来ることと出来ないことを区別し、自分に期待されていること、他人が行うことも明確に区別が必要と思います。

食品表示基準Q&A第5次改正

こんにちは。上級食品表示診断士のmgoloです。

少し古いですが、食品表示基準Q&Aの第5次改正についてです。

この第5次改正は、新設がいくつかあります。特に気になった部分としましては、新設加工92の添加物のキャリーオーバー、新設加工103の栄養成分の分析方法、加工192と全般7のインストア加工の例示の追加、原原27の『又は表示』における表示順の考え方があります。

92については、五感に影響する添加物はキャリーオーバーとは出来ないという事が当然のことではありますが、新設となっています。

103については、ポイントは、機能表示と強調表示は除くという点だと思います。機能表示と強調表示以外は、栄養成分ガイドラインに定める分析方法以外の方法でも構わないというものです。このガイドラインに記載されている分析方法は食品表示基準 別表第9 第3欄の測定及び計算の方法と基本的に同じです。例えば強調表示でなければ、糖質を公定法である差引法ではなく、良い悪いは別にしてフェノール硫酸法でも構わないということとなります。そして、合わせて推定値表示をしておくことが望ましいと思われます。

インストアの例示で最も興味深かったものとしては、再フライです。再フライは温め直しであればインストアの範疇外となり、これが調理であればインストアの範疇となると言うことです。

最後の原原27では、又は表示の表示順について詳しく記載されています。又は表示は、直近1年を含む過去3年以内の実績順に基づき、表示することとなります。更に、この当該期間における使用実績順の国名は、将来の計画とも同様な傾向である必要があります。

Q&Aは、よく聞かれる質問や誤解のあると思われる内容について、更新がされています。この辺りは、しっかりと考え方の整理と例示を記憶しておくことが重要だと思います。

オーズアーマーセットとゼロ表示

こんにちは。上級食品表示診断士のmgoloです。

表示とは関係ないのですが、新たにオーズアーマーセットを購入しました。しかし、アクションボディセットがないため、アニマル状態です。 それと、ジオウ、電王、クウガの集合写真です。 

少し食品表示に触れますと、このガムの栄養成分表示で、1個1.5グラム当たり蛋白、脂質、食塩相当量が、ゼロ表示されています。これは、100グラム当たりで、食品表示基準 別表第9の第5欄の量を下回っている必要があります。そのため、1.5グラム当たりで四捨五入してゼロであっても、100グラム当たりで別表第9の数値を下回っていないとゼロと表示出来ません。更に、このゼロ表示の基準のないものにあっては、有効数字一桁以上で表示しなければならないこととなっています。詳しくは食品表示基準Q&A加工109を参照して下さい。

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食品表示基準第3 条第3項の省略規定

こんにちは。

上級食品表示診断士のmgoloです。

省略規定について、基準の条項番号とQ&Aを整理して、まとめていきたいと思いますので編集しました。Q&Aは平成31年3月1日改正のものを使用しています。

今回は原材料名についてとなります。

 

【原材料名の省略規定】

原材料名に関する省略規定は、次の通りとなります。(第3条第3項)(おかず:第3条第1項)

 

1、容器包装の表示可能面積がおおむね30cm2 以下であるもの。ただし、特定保健用食品及び機能性表示食品を除きます。(GM16、全般8、原原1、総則24)

 

2、原材料が1種類であるものは、原材料名の表示を省略することができます。ただし、缶詰及び食肉製品並びに遺伝子組換えに関する義務表示事項を表示する場合を除きます。なお、個別の表示基準が定められている食品については、当該個別表示基準に従って原材料名の表示を行うことが必要です。また、添加物がキャリーオーバー等で表示不要とされ、結果的に表示対象となる原材料が1種類となった場合には、表示を省略することができます。(加工167、E18、GM35)

 関連して、原材料が1種類で原材料名の表示を省略している場合、原料原産地表示は、原料原産地名欄を設け、原産地名の後に括弧を付して原材料名を表示することとなります。また、原料原産地名欄を設けずに、原材料名欄の原材料名の後に括弧を付して原産地を表示することも可能です。(原原25)

 

3、弁当の外部から一見してそのおかずが何であるかが確認できるもの、例えば、鶏の照り焼、焼鮭などは、「おかず」「その他おかず」「その他付け合わせ」と省略することができます。また、形状から推定できる、衣を透して中身が見える、切り口から推測できる、主要なおかず、シール等で内容物が明確なもの、これらも同様に省略可能です。ただし、フライや天ぷらのように衣で包まれたおかずは、衣の中身を確認するのが困難であり、その原材料が明らかではないと考えられるため、基本的に省略はできません。(弁当4、弁当5)

 

 

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以下、基準と関係ありませんが、新たに2体完成させました。

 

仮面ライダー電王アーマーを装着したジオウ

電王のポージングは、もちろん「俺、参上!!」です。

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仮面ライダークウガアーマーを装着したジオウ

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管理職昇格アセスメント インバスケットにつて

こんにちは。上級食品表示診断士のmgoloです。

今日は、管理職昇格アセスメントについてです。

会社によって試験内容は多少異なりますが、共通のキーワードとしては、インバスケット、面接演習、グループディスカッション、プレゼンテーションなどではないでしょうか。この全てに共通すると感じているのは、(ボリュームに対して)限られた短い時間内に全体を把握し、優先順位、重要度、ポリシー、を頭の中でまとめなければならないことです。例えば、インバスケットではポリシーがぶれないように、ディスカッションでは自分の意見を発言し、他人の意見も聞き、場をまとめる力を発揮できなければなりません。

その中でもインバスケットは、関連する本も多数出版されており、対策は立てやすいと思います。それでも漠然とした内容や考え方を中心に書かれており、模擬問題や実際の試験では、当然出題問題も異なり、シチュエーションも異なります。そのため、本を読んだとしても、歴史や数学、食品表示検定のように答えは導き出せず、解答があっているのか、よくわからないのではないでしょうか。本来は、各自が記入したものが全て正解であり、間違はないと思います。しかし、会社が抱える根本問題を見つけ出し、それに対して暫定策と抜本策を提示し、会社の方針に沿った成長戦略をいかに描けるか、これがインバスケットで求められている能力だと思います。

実際の試験では、2~3時間で、膨大な量の上司からの指示、部下からの報連相、外部からのクレーム、要請が時系列ではなくバラバラに並べられており、これを整理するだけでも大変です。この整理を行いながら緊急度と重要度と関連性に応じて優先順位を決め、対応内容の厚みを変えていきます。これができないと時間切れとなってしまいます。もしくは、時間内であっても優先順位が違っており、対応の厚みの強弱を時間内に十分つけられないかもしれません。

よく言われるのは、緊急度と重要度でマトリックスを作り優先順位を決めるという手法です。これは、非常に合理的でわかりやすいと思います。それから、関連性についても見逃さないことも書かれています。しかし、この緊急と重要については、会社にとってという事です。ということは、会社の方針を膨大な文書から探し出さなければないりません。たいていは会社理念や社長、部長などが示していることが多いと思います。方針が見つかれば、会社が置かれている状況を理解してどのように進めるのか決意を固める必要があります。頭の中を整理するために、所信表明として記入するのもよいと思います。

具体的な個別の対応は今回書いておりませんが、会社の問題としては、コンプライアンス等はあると思います。近年の話題として、働き方改革グローバル化などもあるかもしれません。

インバスケットでは、会社が抱える根本問題を見つけ出し、それに対して暫定策と抜本策を提示し、会社の方針に沿った成長戦略をいかに描けるか、これに尽きると思います。